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大阪落語への招待(9)大阪のおもしろ風土

 6月22日、「大阪落語への招待」9回目の授業に行ってきました。

 テーマは「大阪のおもしろ風土」ということで、落語とは直接関係ないのですが、落語的なギャグネタやギャグ漫画のようなものが書かれている昔の本や資料を見ながら、大阪のおもしろ風土についての講義です。

 講師は、大阪市立近代美術館建設準備室の橋爪節也さん。個人的な趣味で、昔のおもしろ本や資料を集めていらっしゃるとのこと。そのコレクションのなかからいくつかをスクリーンに映しながら説明していかれます。

 幕末の頃の咄本(はなしぼん)には、魚仲間が台所の料理人にお願い事をするものや、蚤虱蚊が洗濯所に頼みごとをするものなどがあって、発想がナンセンスでおもしろく、また挿絵をみているだけでも笑えます。

 「諺臍の宿替(ことわざへそのやどかえ)」という咄本のなかに書かれている「三味線に喰れる太夫」は、三味線が、節のないへたくそな葱太夫(葱も節がないことから)を「こんな人を太夫などといわしておくと後にはどんな太夫が出けるかもしれぬ」といって喰うてしまう、その喰われる太夫は「はじめから喰れるのはしょうちして語っているのじゃ」「一度は三味線に喰れてこぬと三味線の腹が知れぬて」と落語のような落ちがつきます。そして、三味線が太夫を飲み込もうとしている挿絵もおかしさ満点。

 この「諺臍の宿替」は解説本が太平書屋から出版されていて、大阪市立中央図書館で閲覧できるようです。貸出はしていないようなので、貴重な資料なのでしょうか。

 鳥羽絵(とばえ)とか、滑稽新聞とか、他にもいろいろ説明してくださったのですが、私の知識力や理解力不足でうまくまとめられません。講義の内容はここまで。

 今日の春之輔さんは紗袷(しゃあわせ)の着物をお召しになっています。紗袷は、7~8月の真夏に着る薄物の着物地の紗を2枚合わせて仕立てた着物で、単衣から薄物に変わる頃合に着ます。おしゃれで粋な感じがしますね。

 春之輔さんが毎回「ちょっといい話」をされるんですが、この日は兄弟子の春蝶さんのお話です。

 タイガースファンで有名だった春蝶さんが甲子園に行ったときのこと、ある一人のタイガースファンが春蝶さんにビールを差し出して「これ飲んだら帰りや」という、「おまえが来ると阪神はいっつも負けるんや」と言ったんだそうです。それ以来、春蝶さんは一度も甲子園に行っていないとか。

 春蝶さんが亡くなってから何年かして春之輔さんが甲子園に行ったとき、「これ、春蝶の代わりに飲んでやってくれ」とある人がビールの入った紙コップを差し出したんだそうです。あのとき春蝶さんに「帰れや」と言った人かどうかは定かでないけれど、きっとあのときの人やと思う、と春之輔さんは言います。

 なんかいい話ですよね。人情を大切に思う春之輔さんの周囲には、こんなエピソードがたくさんあるのでしょね。

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