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大阪落語への招待(1)落語とは

 昨日、大阪市立大学の公開授業「大阪落語への招待」に行ってきました。前回は開講にあたっての説明だったので、今回が正式な授業のスタートになります。

 せっかく授業をうけているので備忘録のためにもレポートしていきたいと思いますが、私の思い違いもあるかもしれませんのでその点はご了承ください。

 昨日の講師は、桂春之輔さんと桂蝶六さんです。

 時間がきて桂春之輔講師が登壇すると、自然と拍手が起こります。「大学のことようわからんのですが、先生がでてきたら手ぇたたきますのん?」と笑わせてくれます。

 これから12回の授業のなかで話していきたいテーマ、それは「落語と情(落語の情)」「大阪落語と東京落語の違い」ということです。

 私のような一般受講者は落語に興味を持つ人が来ているわけで、寄席にも足を運んだことのある人がほとんどですから、春之輔さんからすると飲み込みの早いやりやすい受講者なわけです。

 が、それにひきかえ講師側からみて右側に座っている学生さんたちは、「落語と漫才の違いもわからんのちゃうやろか」と、春之輔さんにとってはちょっとやりにくい受講者で、講義の途中しきりに「こちら側の方々はねぇ、何も心配いらんのですけどねぇ、こっち(右側)の若い学生さんはねぇ、わかるかなぁ~」と言いながら、若い人たちにも理解できるように言葉を選びながら授業をすすめていかれます。

 ちなみに落語と漫才の違いですが、こんな説明をされていました。

 バナナの皮ですべってこけるというテーマがあったとしたら、漫才は実際にすべってこける格好をして笑わせる、どうしてバナナの皮を踏んでしまったのかとその経緯を考えて笑わせるのが落語的、だということでした。この説明、すごくわかりやすいなぁと思ったんですけれど、いかがでしょう。

 春之輔さんが「上方落語」ではなく「大阪落語」にこだわるのは、大阪文化と京都文化には差があって、その一つに東京への対抗意識の違いがあり、大阪の人は東京をなんぼのもんじゃいと思っている人が多くて、京都の人は対抗意識というより完全に京都のほうが上という意識の人が多い、その違いが落語にも表れてくるので、自分がやるのはあくまで「大阪落語」なんだというようなことをおっしゃっていました。

 そして「大阪落語」と「東京落語」の違い、これは今後の授業で話していかれるわけですが、例として二つのネタを取り上げていました。

 大阪落語の「貧乏の花見」は貧乏人が自主的に集まって花見に行くのに対して、東京落語の「長屋の花見」は大家に指示されて花見をする話。

 大阪落語の「時うどん」は、遊郭を冷やかした帰りに(遊郭で遊ぶお金はないから冷やかすだけ)うどんでもと思うがうどん代が1文足りないので、遊郭を冷やかした続きの遊び心で1文ごまかすという話。それに対し東京落語の「時そば」は、そば代をごまかしてうまい具合にそばを食べた奴がいて、それを見ていた人が次の日に行ってマネをするという話。遊び心でごまかすのと最初からごまかしてやろうというのでは精神的な違いがあるとの考えです。

 「ここには東京出身の人、東京から来たスパイはおりませんやろな?」と春之輔さん。今後講師として登場される桂春雨さんは東京出身なのに大阪にきて噺家になったという珍しい方で(その逆は結構いらっしゃるそうですが)、春雨さんの東京と大阪についての考えも追々聴けると思うと楽しみです。

 ちなみに、「時そば」なら春風亭柳橋さんのテープを聴いてください、絶品です、とのことでした。

 ここで講師が蝶六さんに変わります。

 落語は正座をして演じますが、その正座について。正座が今のような座り方になったのは江戸時代、それまではあぐらが正座で、有事にはすぐに立ち上がれる形だったのが、お茶席では場所が狭くてあぐらだと具合が悪く、譲り合う形で自然と今の座り方になったのではないか、ということです。平和的な座り方なんですね。

 次は上手・下手の説明です。落語では、右向いて左向いてと登場人物を演じわけますが、それは歌舞伎や芝居の上手・下手と同じことで、舞台に向かって右が上手、人がやってくるのは下手から。それと同じで、落語では上手のほうを向いて「こんにちは」とやってくる人を演じ、迎える人は上手にいますから下手を向いて「まぁこっち入り」と演じるわけです。どっち向いてもいいっていうわけじゃないんですね。

 そして、旦さんと丁稚がでてくる5分ほどで終わる短いお話を披露してくださいました。旦さんは上手にいて呼ばれた丁稚は下手から入ってくるので、右を向いて旦さんを演じ、左を向いて「へ~い」と入ってくる丁稚を演じます。

 このお話のなかで、丁稚は旦さんに言われたことをすぐに忘れて何度も同じことを訊き返すのですが、旦さんは丁稚に向かって決して目をむいて怒ったりはしない、「しっかりしなはれや」など情のある言葉で諭します。大阪落語には悪人はでてこない、登場人物には優しさと思いやりがあって、それが落語の情につながるのだということでした。

 春之輔さんも蝶六さんも落語についてとても真面目に語っていて、落語をテーマに授業なんてできるのだろうかと思っていましたが、立派に授業といえる内容でした。次回のテーマはいちおう「愛すべき主人公たち」となっていますが、その日の気分もあるようなのでそのとおりいきますかどうか、それも含めて次回が楽しみです。

 あ、そうそう、昨日は着物をきて行きました。若葉をイメージできる緑色の着物に紫色の半幅帯で。他にお着物姿の人を一人見かけました。前回も着物で来られていた方でしょうか。二人だけだったのかな~、もっと着物で授業をうける人が増えたらいいのに。

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